会社での五十嵐は、響子の事をガン無視。
それでも、響子は五十嵐の誘いには、嬉しそうに足を運んだ。

ツンデレな五十嵐に、好意を持つようになった響子。
勿論、あの性格上、自分からなんてクチに出すことも無く、
静かに側に居たいと思った。。。


五十嵐と言えば･･･
相変わらずの態度、唯一違うのは　響子と過ごす時間が増えた。
自分から女を誘わない五十嵐だったけど、響子に対しては
どこか、別枠な意識が存在していた。。。

そして･･･
響子を呼ぶ 「アンタ。。。」　は 「お前･･･」　になった事だけ(笑)

二人で過ごす時間が増えても、男女の関係には なかなか移行しなかった。


ある時、２人で会っての帰り道。
路地裏で･･･五十嵐は、グイっと響子の腕を引き寄せ、kissをした。


ビックリした響子は、ただ呆然と･･･

「ホント！　お前　隙だらけだな。。。」
そう言いながらクスクス笑いながら、響子の前を歩き始めた。

そのアトを追う様に背中を追いかけ、五十嵐の背中に飛びつき、
「アタシを 抱いてくれませんか･･･」
そう言った。。。

響子が男に対し、始めて自分を出した攻めの言葉。


でも、五十嵐は･･･
「はあっ？　なんで、俺がお前を抱くの？」
「俺の女でも無い お前を･･･」


そこへ、赤ちょうちんから出て来た酔っぱらい数人。

「あぁ～、若いっていいねぇ～～♪」
「こんな可愛いネエちゃんと、１発してみたいよねぇ～」

「オッサン、俺の女だけど、試してみてもいいゼ。。。」

「あっあぁ？　あんだとぉっ？　このネエちゃん抱いてもいいってか？」
フラフラしながら、ジロジロと舐める様に見て、響子を品定めしてるような口振り。。。

「イヤイヤ、止めとくよ。こんなアンチャンの代わりにオッサンの俺が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　太刀打ちなんて出来もしねぇし･･･」
「オッサンは退散。退散。。。ネエちゃん、せいぜい気持ち良くして貰いなぁ♪」
っと、陽気に手を振り、数人の男達は赤ちょうちんの街並みに消えて行った。


響子の方に、振り返りながら五十嵐は

「お前、気持ち良くなりたい？」

「･･･ﾊｨ……。」
口元を緩ませ、そう答えた。

響子はさっき、あの酔っぱらいに放った五十嵐のセリフ。
「俺の女だけど･･･・・・」 ソレだけが頭に残っていた。
オッサンに差し出しそうになってた事など、脳裏から消えて。。。
あのセリフだけが、嬉しくて･･･。

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