呆気にとられる隼人。こんなお客さんは始めてだ。。。
戸惑う隼人は無視されるように、汐里は目を閉じ動かなくなった。

隼人は、どうしていいやら
戸惑うだけだった。。。

「お客さん、お疲れなんですか？。。。」
「うん。ちょっとだけ･･･でも独りでいたくないから･･･」
「お腹いっぱい、食べてて･･･」

正直、主食がカップラーメンの隼人は御馳走を前に我慢出来ずにいた。
ジャケットを脱ぎ、自分の膝枕で横になる汐里のカラダを隠すようにかけ
「遠慮無く、頂きます。。。」そう告げた。

膝に女を寝かしたままの、食べづらい事など
いくらでも我慢出来た。

腹を満たされた隼人。
閉店近くなり、ムクっと起き上がる汐里。
「帰るわ。。。隼人君ありがと。。。」
「いえ。こちらこそ、ありがとうございました。。。」
そう言って、隼人は深々と頭を下げた。。。


自宅に戻った頃には、すっかり夜が明け
朝の騒々しさが　街の夜明けを知らせていた。

気だるいままベットに潜り込み
苦手な昼間の光から　逃げ出した。



夕方近くに、ママから連絡が入った。
「汐里ちゃん、今夜行ける？」
「行けますよ♪　昨日はバレちゃったし･･･」

今の汐里は、昼間の仕事とは別に、もう１つ兼業していた。○○嬢。
なんか・・・嫌な響きで　この呼び名は好きじゃない。。。



かなり前の事･･･
ママとの出会いは、ひょんなこと。( 社長と呼ばずママと呼ぶ。)
輸入下着やアンティーク雑貨の店を営んでいて
小さいけど、一応社長。
その店に客として行った事がキッカケ。

新しく始めたネット販売も、人手が必要みたいだったし･･･
手伝っているうちに、いつの間にか･･･(^^;
実店舗じゃ買いにくい下着でも、ネットなら買いやすい便利な世の中(笑)
勤務時間も あるような無いような.....。

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