彼の手に触れたペンは、友人の引き出物･･･
招待客それぞれの名前が入ったペンだ。。。
披露宴には、度々招待されてるけど、
唯一、引き出物で便利に重宝してるモノだった(苦笑)


ある日、図書館に出かけ 貸りた本を片手に お茶をしていた時
斜向かいの席に彼が居た。
（そっか･･･何処かで･･･ソレは この店で何気なく視界に入ってた人だったんだ･･･）

自分の中で、疑問が解けホッとした気分になった時
目が合い、彼から声を掛けられ、色々と話すようになり、
『本好き』 と言う共通点が、意外な早い展開で、
時々 食事にも行くようにもなった。。。


ヒマ潰しに行ってた 図書館での出会いだった。。。
コレも縁。。。


彼は、美帆よりもだいぶ年上。
そんな事も関係してか、安心感を与えてくれていた。
今まで友人と言える年上は、仕事関連だけだったし･･･
自分の知らない事もたくさん知っていて、彼との時間が楽しくなっていた。


過去に付き合ってきた男性は 年も近く
結婚を意識した事もあったけど･･･
毎度の如く 「お前は独りでも大丈夫なヤツ。。。」
そんな理由をこじつけられ、置き去りの顛末。。。
こんなに年の離れた相手とは、ある意味新鮮にも感じた。


ある時、仕事帰りに彼と呑み、
別れ際に、いつものようにハグでバイバイ。。。


のハズが･･･

抱きしめられたまま･･･
「ちょっとだけ。。。少しだけ･･･少しだけ･･････ゴメン。。。」


「えっ･･･あっ･･･ハィ･･･。。。。。」


「美帆さん･･･イイ匂いがしますね。。。。」
ギュッと抱く腕にチカラが入るのと同時に、美帆のカラダに電流が走る。


彼は、パッとカラダを離し･･･
「ありがと。じゃぁ また･･･」

呆気にとらわれた美帆も、いつものようにバイバイって改札を越えた。


テレて、火照る頬･･･
ニヤけた自分に素直になれない 天の邪鬼の自分･･･
少しずつ少しずつ･･･和らいでいく自分に気が付いた。。。

関連記事

• 天の邪鬼Time…3 (2015/07/29)
• 天の邪鬼Time…2 (2015/07/28)
• 天の邪鬼Time…1 (2015/07/27)