「こんなモノで宏美を縛ろうとか、独り占めしようとか思ってないよ。」
「プレゼント選んでる時が、凄く楽しかったんだよね。」
「迷惑だったら、捨ててくれてイイから･･･」

アタシの心は 熱くなった。。。
このネックレスを身に着け、佐伯の事を想い、笑みをこぼす。
心の大半を佐伯を想う気持ちで、埋め尽くされて行った、小娘の様に･･･
でも、受け取ってから佐伯の前で着ける事はしなかった。。。


夫と不仲な訳でもない･･･
ある程度の年月を過ごし、愛がどーだのと、考えることも忘れて
当たり前のように、日々過ごしているくらいだったから･･･
ドコか 心の奥に無理やり仕舞い込んでる罪悪感が そうさせたのかもしれない。

アタシは、佐伯に一瞬で恋に落ちた訳でもない。
少しずつ、少しずつ･･･　惹かれて行った。。。。


店に来ても、普通のお客さんと同じ対応。
周りに気付かれないように･･･秘めた恋だった。

アタシは、この秘密の蜜の味に、いずれ舌なめずりをするだろう。。。
そんな予感を、自分で気付かないフリもしていた。



普段は、着飾る事もせず、オシャレにも気持ちは行ってなかった。
でも、佐伯と付き合うようになってからは、意識してオシャレをして
そんな、ワクワクした気持ちも楽しんでいた。。。

好意を持つ相手に見られる。。。
その意識が　自分を変えて行くようだった。。。
手を繋ぎ、いい大人がラブラブのカップルのように楽しんだ。

時々、ストレートに何でも言う佐伯に、戸惑う事もあった。。。
ソコは、営業マンだなって思ったりもした(笑)

いきなり抱きしめ･･･
「宏美･･･俺、好きだよ。。。」
そう言って、アタシを驚かす。。。

「そんなに…驚くなよ！･･･」そう言って、笑う。
彼のペースに 飲み込まれて行った。

２０センチはある身長差は、アタシのカラダを包みこむのに充分な体格だった。
背伸びするアタシの腰に手を置き、頭をかしげて、kissをする。。。


髪を撫でながら･･･頬に手を添えながら･･･

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