翌日も、また彼はコンビニにやって来た。。。
アタシは、意識的に彼を気にするようになってた。

「佐伯さん、昨日はありがとうございました。助かりました。」
アタシはナニも 気にして無い様に　あえて普通に接した。


だって･･･いつにも言われたことのないセリフ･･･
ソレだけで、舞い上がってしまうから･･････。

彼は、コンビニに通う内に、アタシが何曜日に休みかも知るようになった。。。
「明日、休みですよね。一緒に出かけませんか？･･･」
佐伯は、そう　誘ってきた。

「でも･･････。」
「あっ、心配しないで下さい。一緒に食事でもと、思っただけですから･･･」

食事ぐらいなら、いいかな。。。。ふと、そう思った。。。甘いよねアタシ･･･


彼は優しくて、落ち着いた雰囲気で一緒に居ても心地良かった。
そんな、安堵の気持ちがアタシの中に、隠れていた女を意識させた。。

「宏美さん。そう、呼んでいいですか？」
「ぃ、いいですけど･･････なんか、テレますね。。。」
佐伯は、アタシの名前を呼ぶようになった。

お互いに、休みが合う時は会う様にもなった。。。
お互いに正式なパートナーはいる･･･不倫の始まり。。。

随分前に感じた、ドキドキした気持ち･･･ずーっと忘れていた気持ち。
湧きだして来ている自分に驚きさえ覚え 抑えきれないようにトキメいた。。。

一緒に、時間を過ごすようになって暫くした頃、
佐伯は アタシの誕生日を祝ってくれた。。。

「宏美･･･お誕生日おめでとう。。。」
そう言って乾杯をして　雑誌にでも載っていそうな、イタリアンの店で乾杯をした。
店にも、前もって言ってあったのか･･･
店のスタッフ達までもが、一緒に祝ってくれた。。。
ちょっと、照れる。。。

みんなには、きっと二人は夫婦にでも、見えてるんだろうなぁ･･･
恥ずかしい気持ちの裏側で、複雑な思いがよぎった。。。

「これ、プレゼント。。。」

そう言って、
細長い小箱を差し出した。
ダイヤが３つ連なっている、ネックレスだった。。。

「こんな高価なモノ貰えない･･･」
躊躇してるアタシに、佐伯は･･･

「随分迷ったよ。。。迷惑かなとも思ったけど･･･
　　　　　　　　　コレ宏美の為に、選んだんだ･･･きっと似合うよ。」
そう言って、アタシの首に着けた。

「うん、やっぱり似合う。。。よかった。。」

アタシは自分の為に、選んでくれた行為が嬉しかった。。。
結婚してからは、そんな事もなかったから･･･
でも、受け取れないと 返すと･･････

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