もう、居ないだろうな・・・・。
そう、思いながら家に帰った。

やっぱり、佳奈はいなかった・・・。


鍵は、ポストに無造作に入れてあった。
まぁ、盗まれる物も無いけどね。
でも・・・ありがとうの言葉も無しかよ！・・・って、ちょっとムカついた。

おかゆも作れる子なのに・・・
勝手に俺は、佳奈をいい子に決め付けていた。

抱いても良かったかな・・・なんて男丸出しの事も考えたり・・・
もったいなかった。なんて思ったり・・・安易な奴だ。俺は・・・


俺は、佳奈の事など、気にもせず、仕事に追われた。
毎日、女のハダカを見ながら・・・

３日目過ぎた夜・・・
家に帰ると、ドアの前で佳奈は座りこんでいた。

「なんだ？　誰だ？・・・また、お前か？・・・」


「今晩・・・泊めて！・・・・」
佳奈は、そう言って俺に飛びついて来た。

俺は・・・どこかで待ってたのかもしれない・・・喋る猫を・・・。
佳奈は、ソレから暫くの間、俺の部屋に居座った。

俺は、佳奈の事を知らない。
あの日、何で雨に濡れていたのかも・・・なんで俺のトコに転がりこんだかも・・・
佳奈って名前も、本名かどうかも知らない。
あえて聞こうとも思わなかった。
聞いちゃイケないような気がしたからだ。

佳奈も、俺がどんな仕事をしてるかも知らない・・・
ナニも知らない同士の二人だ。



俺が風呂から出た時、佳奈はタオルを持って、ドアの前に立っていた。

「入れば？　　すぐ、交代するよ。。」そう言うと

佳奈は、バスタオルで俺を包みこみながら、抱きついてきた。
「イイ匂い。。。石鹸の匂い・・・・」そう、言って・・・
「止めな。。。そんなつもりないから・・・俺。」


嘘をついた。。。。
ホントは、狼になる気　十分だったんだ。。。
でも、その時はそのまま押し倒す事はしなかった。

瞬間的に、俺なりの理性が邪魔をしたとでも、言っておくか・・・フッ。


佳奈も風呂に入り、カラダをタオルで巻き　髪もタオルでまとめていた。
ピンク色になった、艶々とした肌で・・・俺の前に来た。

小柄だけど・・・タオルの下の、胸の膨らみが想像できた。

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